紋谷のソコヂカラ

中村君と出会った [友]

投稿日時:2009/09/05(土) 21:47

東北大学 マスター1年 中村君は 珊瑚の研究をしている
理学研究課地学専攻…



地学なのにどうして珊瑚なのかといえば、
珊瑚や貝の死骸は、堆積して海底で「地」となるからだ。
 
石灰岩の地質も元は、珊瑚礁なのです。
 
ひょうんなことで、話をすることになた。
聞けば、夏中、民宿に素泊まりで泊り込み、
毎日 ひとりで海に潜り 海水を採取し、
宿の自分の部屋に持ち込んで 解析しているという。

出身は岩手 盛岡一高 。
妹と弟も 未だ、脛かじり のため、
自分は両親に負担をかけまいと
バイトして 奨学金で学んでいるが…
今の研究の先に自分の目指すポジションが
得られるか不安だという。

いっそのこと、就活してしまおうかと悩みながら …
今は、この珊瑚の繁殖を、地質学の見地で考察する
フィールドワークに立ち向かう毎日。

ロクなものを食べてないようなので
呑みに誘い 肉を食わせ 酒を呑ませた 。

卒論の話し…研究テーマの話し…
リタイアしてもなお、
若い頃、果たせなかった夢のために
勉強をしているというオヤジさんを
尊敬している話し…
就職の話し…
彼女が出来ない話し…
いろいろ話した。
 

「稲見一良を知っていますか?」と聞かれ、
僕がもっとも好きな小説家のひとりだったので、
「もちろん」…と盛り上がった。
 
和田誠 村上春樹 大沢在冒 が好きだという。
 
ハードボイルドな主人公に会うと、
影響を受けちゃうんです…と笑う。

まだまだ、読んでみたいのだけど、
大学には、同じジャンルを好きな友達が
いない…というので、
ここは、一番、同好の先輩が人肌脱ぎましょう…
と古本屋を一緒に回ることにした。
 
四半世紀も歳が離れているのに…
好きなものが同じと言うのは距離が縮まるものです。
 
大学では、ワンダーフォーゲル部に所属している。
現在は、マスターなので、正確にはOB.。
山が好きで、よくトライするという。
体型は完全な逆三角、二の腕の圧は相当な
トレーニング賜物とみた。
 
部は、もうすぐ50周年の伝統あるクラブながら、
最近は新入部委員の獲得に苦労しているという。
 
女子が入ってくれると盛り上がるんですが…というが、
部の活動はかなりハード。
入部して後に20Kg(ひとによる)前後の荷物を背負い、
何Kmも行軍、体力はもちろん、
精神力がなければ続けられない。
 
「もっと楽なプログラムにしてあげないと、
女の子は敬遠するんじゃないの?」
 
「でも、それがうちの伝統ですから、
 曲げるわけにはいかないんです」
 
体はすごいが、顔は優しい。
 
シャイ…という形容が彼ほど当てはまる子は、
そうはいないのではと感じた。

「相手の目を見て話しなさい」
 
「…よく言われるんですよ、でもなかなかできない」
 
「…ボクもそうだったから、コツを教えよう…」
 
「見すぎてはイケナイんですよね…失礼になるって…」
 
「違う違う気にすんな…目に気持ちを込めなきゃ、
 なんも伝わらんよ…」
 

別れの日… 自転車で見送りに来てくれた
少し照れた顔で…これ……どうぞ…と言う

モダマ……南から流れ着いた大きなエンドウ豆の種…を
 
お守りになると 手書きのメッセージとともに差し出す



…もんやさんを夜の海に連れて行きたかった…
とうれしいことを言う
 
ちなみに「夜の海へ」とは、浜を散歩…
という意味ではなく、
沖までいっしょに潜りましょう…ということ。


「海ホタル見たことありますか?…
 ほんとうにすごくきれいで…
 見上げる満点の星は言葉を忘れるんですよ」
 
とうれしそうに語る。
 
少し、僕の目を見て話してくれるようになった。

次回必ず…と再開の約束をして別れた
何かしてあげたくなる若者に遇うとうれしくなる

こちらこそありがとう。 
力をもらいましたよ。
 
また、かならず どこかで。





コメント


お久しぶりです!中村です。その後お元気ですか?

ご連絡が遅れて申し訳ありませんでした。

もんやさんのHPに自分の事が書かれていてびっくりしました。もんやさんと色々廻った時のことを思い出しながら読ませていただきました。あれからもう2週間が経ったんですね・・・早いなあ

作業は多少のトラブルはありましたが一応順調に行っています。来週一週間は純粋に楽しむための時間として取っておいてダイビングや離島へ行ってみたいと思っています。

一緒に泊まったときは本当に色々とお世話になりました。島料理屋や焼肉屋に連れて行って下さったのも感激しましたがやっぱり小説について盛り上がって、色々と本を買ってくださったのが嬉しかったです。

深夜特急~3とクライマーズ・ハイを読み終わりました。(深夜特急は2回づつ)。
いいですね~深夜特急。やっぱりガイドブックに載っているようなんじゃなく、ああいうその国の下町と言うか、裏の様子が書かれている本はそれだけで楽しいです。その国の本当の雰囲気なんかがすごい感じられて。

2巻辺りから主人公の心境も変化してきますよね。だんだんと自分の固定観念から抜け出して自由になる、そして自分を見つめなおす、このシリーズが単なる紀行文では収まらない魅力を持っているのもそのせいなのかなと思いました。俺も26歳までにはトルコかバリに行きたいなあ・・・

クライマーズ・ハイ・・・ハードボイルドでしたね~。社内や家庭に色々と確執のある主人公が、でも本当の「新聞」を作るために決断をしていく…結局その決断が裏目に出ることが多かった気がしますけど、その気持ちを誰かに伝えることができたのでいいんだと思います。山をやっているせいかもしれないですが、最後のハングを登るシーンは(2つの意味で)めちゃくちゃテンション上がりましたね。(尤もそんなハングの所にはまだ登ったことはないですが)

まだまだ当分は本に困ることはなさそうです。じっくりと読んでいきたいと思います。まあ自分はやっぱり椎名誠が好きで、1週間に1回ぐらい読みたくなるのでそれと並行になると思いますが…

また何か本を読み終わったらちょくちょくご連絡します。何かオススメがあったらこれからもご紹介してくださると嬉しいです。

長くなってしまいました・・・あと1週間ちょっとで一旦盛岡に帰って、その後仙台でまた学校が始まります。サンプルの解析、就職活動、部活の面倒見など、なかなか忙しくなりそうですが頑張りたいと思います。なんかもっと石垣に居たい気がしてえらい残念なのですが…

もんやさんも頑張ってくださいね!!お忙しいと思いますが、またどこかでお会いできる日を楽しみにしています。・・・それまでにはもうちょっと人の目を見て話せるようにがんばります(かわいい女の子も探しますww)仙台に来ることがあったら是非ご連絡ください。ではまた・・・

Posted by 中村政彦 at 2009/09/16 22:50:25+09 PASS:
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